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このページは・・・  since 2011/01/15   last update 2011/01/16

「・・・高周波な生活(の一部)
Anritsu製 MF76A 周波数カウンタ
 準発信周波数の調整/校正?

 記録を残(ry、相変わらずフンドシ(ry


 ・既出「IC-706MK2 基準発信周波数調整」で大活躍?した、
  アンリツ(株)製 MF76A 周波数カウンタの測定周波数が、どうもズレてるみたい。。。

<MF76A Checkモード時 全景>
MF76Aチェックモード時のフロントパネル表示


 ★上の写真はSHIFT-1で「チェックモード」時の表示なので、
  18GHzピッタリの表示となっている。
  これが正常。

 ★IC-706MK2の基準発信周波数(60MHz)を測定&調整した後、
  別件で400MHz帯無線機を測定したら、結果がおかしい?みたいなので確認&調整する事に。

 ★当然、手元に校正済みルビジウム発振器なんか無いので・・・
  ・・・数十秒間の(脳内)検討、その結果、
  某社に校正に出して校正証明書がある(素性の判っている)測定器が何台かあるので、
  その中で一番成績の良い「ADVANTEST社製 R3273(op.21内蔵)」の10MHz出力を利用する事に。

 ★上記「ADVANTEST R3273」から出ている10MHz基準発振器出力を
  MF76Aにて測定し、10MHzピッタリになるようにMF76Aの基準発振器を調整しよう!
  という流れで決定。

 ★なお、R3273(op.21内蔵)の校正時データによれば、
  10MHz-REF出力は「+0.1x10^-8乗」の記載。つまり10MHz+0.01Hzで出力。

  ・・・作業の方向性は決定したけど、R3273の校正証明書と同じ条件だと
  「ヒートラン48h」が必要で、MF76AとR3273の電源を入れて放置プレイに。


(1)
 1/12夕方から1/15昼過ぎまで、
 およそ2日半位のヒートラン後にMF76A上のカバーを外した。
 画像下側がフロントパネルで上側がリアパネル。

MF76A上面カバー内全景

 そのリアパネル側にある電源部に基準発振器が実装されている。
MF76A電源部アップ

 電源部辺りにある基準発振器基準発振器のアップ。
  (ケーブルが邪魔でピントが合わないw)
 下の画像にて、上側の電解コンデンサー2個と画像下側の白いコネクターの間で、
 奥に見える銀色の物体が 恒温槽型の基準発振器OCXO。
MF76A電源部周辺アップ


(2)
 早速、調整準備。
 基準発振器の上にあるM2.6位のネジを緩めて調整フタを開けると、
 中に多回転型ポテンショメータの頭が見える。

 下の写真で中央に見える四角い青い物がポテンショメータだが、
 製造ロットによっては違うかもしれない。
 周囲は断熱用のポリエチレンスポンジ?かな??

MF76AのOCXOフタを開けたアップ1

 真上から見て、このように邪魔なコネクタのケーブルを避けておく。
 こうすることで、調整棒から手を離してもケーブルに挟まれて自立するので便利。
MF76AのOCXOフタを開けたアップ2

 こんな感じに調整棒を刺すと・・・・・
MF76AのOCXOに調整棒を刺す

 「立った、立った、調整棒が立った!」 (ハイジの声でw)
 MF76A中心奥に立ってる白い物が調整棒。
 撮影のために手を離しても自立中。
MF76AのOCXOに刺した調整棒が自立w


(3)
 調整作業開始。
 前出2)最後の画像と下の画像の通り、2Hzくらいズレている。
 調整棒から手を離しても、ソコにいるのは何かと便利。

MF76Aの調整前+2.1Hzズレ

 追い込み中・・・・・
MF76Aの調整中1

 測定値を10.000 000 00 MHzまで追い込み完了(ここまでで約6h消費)
 0.01Hz台で時々チラチラ変動するのはR3273の出力が+0.1x10^-8乗の所で揺らいでいるから?
MF76Aの調整後1
MF76Aの調整後2


(4)
 確認のため(?)、フタをしてから翌1/16の午後まで放置。

 同じR3273の周波数を3.4GHzでSPAN=0に設定し、
 内蔵トラッキングジェネレータの出力をONにして、ソレを測定。
 (つまり3.4GHz単一で出力させている訳)

 当然ながら、MF76Aは自前の内蔵基準発信器で動いている状態。

MF76Aの調整後2


感想・雑感など

<1>
 ・1/15昼飯直後に開始し、同日19時頃まで掛かったので約6時間以上掛かった。

 ・0.1Hz台までの調整はあまり時間が掛からなかったが、
  その一桁下0.01Hzは測定に時間が掛かる(10s)上に、
  ポテンショメータ回した後でフタをして安定するまでしばらく待ってから
  計測値をメモって偏差方向(プラスかマイナスか)見てからまた調整、と、
  繰り返しの作業が多いので無駄な時間も多い。
    (温度平衡するまでは他の仕事すると良いw)

 ・これで周波数カウンタMF76Aの基準発振器の周波数を調整出来たと思われる。
  別にコレで無線局検査を受けるわけでもないので、これで十分だと。

<2>
 ・世の中にはGPS衛星の電波を受けて自分で勝手に校正(補正)して
  10MHzを出力してくれる機械があるのでソレを使えば・・・・・
  『10MHzで2x10^-11乗とか-12乗』とかいう、凄まじい確度の信号を得られるらしい。
    (GPS周波数標準機とかGPS同期型基準信号発生器 とかいう名前)
  
  それで調整すれば・・・・・・

 ・「よっしゃー!買うぞー!」とか思って調べたらスゲーお値段。
  そんなの必要なのは研究開発やってる会社とか校正やってる会社とか放送局位で、ウチには無用。
  仕事ではそこまでの確度を求められていない。
  第一、ソコまで気にしたら禿げちゃう気がするんですけど。

  (注:それが趣味でやってる方は除く。だって、そこまで追い求める気持ちがスゴク理解できますから)

<3>
 ・これでMF76Aの基準発振器周波数が(アマチュア的な観点で)ほぼ正確になった。
 
  ということは???
   もう一回「IC-706MK2 基準発信周波数調整」を行う事になるのか??
  
    どうする???>オレ

  結構めんどいんだよなぁ、706の基準発信周波数60MHzの追い込みって・・・





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