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update 2017/02/25(リンク修正)
last update 2021/01/28(JAIAが作った資料を発見)
「・・・高周波な生活(の一部) 」
12dB-SINAD測定時の規定(測定法)について個人的見解・推察など
2006年6月頃にDR-620に対して
「12dB SINAD 感度を測定」した状況&結果に対して、
「測定方法(条件)違うんじゃね?」と、ツッコミがあったので・・・
12dB-SINADの測定方法 について記録を残す事にした。
(ツッコミがあったのは、例の某巨大掲示板)
なお「SINADとは何か?」について解説はしていません。
一般的な無線機における、12dB-SINAD「測定条件」についての推察です。
★2021/01/28、遂に堂々と最終更新www
ALINCO製DR-620を例に取り、若干の推察
DR-620のサービスマニュアルに記載されている測定条件(抜粋)
SSG出力 :1kHz変調 3.5kHz / Dev
スピーカー出力:8Ω終端 50~100mV
<以下原文まま>
If without instruction,SSG output is MOD 1KHz 3.5KHz/DEV.
Standard Modulation is also based above.
Speaker load is 8Ω and Output is 50 ~ 100mV.
(クリックで大きくなります↓)
上記から、ALINCO社内では
「±5kHz帯域の70%変調で 3.5kHz/Dev」
と、SGの出力を規定していると思われます。
では・・・
12dB-SINADの測定についてググる とすぐ出てくる
「測定方法」 http://www.ohendan.com/rf/sokutei/sokuteiho.htm 」
「FM受信機の測定1・・・・SINAD法」 「 http://homepage2.nifty.com/oendan/rf/sokutei/sokuteiho.htm 」(リンク切れ)
には 「60%変調」 という表記があります。
それじゃ・・・ってんで、
実際に色々なメーカーの 業務用無線機(車載型・ハンディ型・基地局用等) の、
社内検査成績書(工場検査成績書とか) などを見ると、
「70%変調」での12dB-SINAD測定 を
社内検査の規定にしている所が多い、というか、ほぼ全てが70%だった・・・
じゃあ、
「どっちが正解?」「アマチュア無線機ではどうなの?」って事になりますが
上記の通り、アルインコは70%変調で規定している 事になります。
(DR-620だけの規定ってことは無いだろうから、同社のアマ機全体+特小も含むでしょう)
「他のアマ機(特小含む)メーカーではどうなんよ(゚Д゚)ゴルァ!!」って言われても正確にはワカラン(´・ω・`)ス
(他のアマ機全体+特小を調べるのなんて面倒)
正確には分からないけど、わかっている情報から推察 してみると
(1) ほとんどのアマ機のカタログには小さく [ *定格の測定はJAIA測定法によります。] って書いてある。
このJAIA測定法では「FM標準変調は最大周波数偏移の70%」 と
規定されている「らしい」 ので、
受信感度測定時のSSG出力も当然70%変調波と思われる。
(2) と、いうことはほとんどの民生用トランシーバ、アマ機のカタログに載ってる受信感度は
70%変調波による12dB-SINAD測定値 デナイノ(`・ω・´) ?? と推察。
・・・誰か「JAIA測定法」ってのを下さい(w
2008/01/30追記
・最近バーテックススタンダードのHPを見る機会があって気が付いたんですが、
定格の所に「JAIA測定法による」っていう注記が無いんですね。
(カタログには載ってるのかもしれないけど)
2011/01/13追記
・アイコムのIC-706(無印とMK2)のサービスマニュアルを見たら、
標準変調は±3.5kHzらしい記述を見つけました。
(つまり±5.0kHzの70%です)
受信感度の所に「12dB-SINAD」とだけ書かれていて注釈が無い 場合は、
1kHzの60%変調で測定/規定している可能性もある のではないかと思います。
このへんから愚痴
・要は「こういう条件で測定しました」って明記すれば良い 事だと。
(一部のメーカーでは定格の所に「3.5kHz/dev」とか「1.75kHz/dev」と書いてあったりもする)
そして比較するためには、同じ条件で測定すれば良いってだけの話で。
・問題点 は、その測定条件が
「なんとか規格」 とか「JAIA測定法」 って明記されていても、
その中身がすぐ確認できないから具体的な測定方法/測定条件が判らない って事。
・JAIA 日本アマチュア無線機器工業会も 、測定法を決めているなら、
せっかく専用のホームページがあるんだからソコでpdfででも公開するべきだと思う。
2021/01/28追記
・後輩にアナログなFM無線機の受信信号の処理を説明する流れで
SINADの測定手順を説明(笑)した。
その流れで、なんとなく久しぶりにググったら・・・
「ハムフェア2016」イベントコーナー で実施された、
<JAIA技術委員会「FM電波が耳に聴こえるまで」感度だけじゃないぞ!~レシーバーの基本性能ってなんだ?~」>
というコーナーでスライドを使ったっぽい。その際のファイルを発見しました!
・JAIAのサイトのリンク↓
JAIA情報コーナー
イベント時にJAIAが作成したスライド(PDFファイル/3MB以上注意)
スライドイメージ↓
(個人的忘備:リンクが切れる前にファイルを保存救出済み→3MB以上でftp-upload出来ず)
・このPDFファイルの 29ページ目 に、
「1kHz の変調信号を最大周波数偏移の70% に設定して
信号発生器で電波を作り、アンテナコネクターから受信機に入れます。」 と、明記されています。
(↓クリックで拡大)
・この記述により、 「JAIA測定法」 では、12dB-SINAD測定時のSG設定は、
「70%変調」 と決めている と、いう事が判明しました。
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参考までに・・・(実際の経験から)
実際の業務用無線設備で定期検査時(電監検査)で、事前に提出する測定データは
70%変調での12dB-SINAD測定結果を記載する。
無論、周波数帯や設備によって20dB-NQSで規定の場合は、ソレを記載する。
で、実際、400MHz帯の基地局の定期検査を受検時に・・・
「参考までに12dB-SINAD計ってみてください」って言われる事がある一方、
同じ機械で「試しに20dB-NQS計ってみて」って言われることも・・・まぁ時々ある。
(検査項目に無いのにナゼ?って顔をしながら、はいはいと対応するけど)
最近はそんな事も、ほぼ無くなったな・・・(遠い目